case35 薬味の効能。

夏の料理には欠かせない薬味。薬味という言葉は、もともとは漢方における医学用語で、中国最古の薬の書物の中で使われていたそうです。薬味は食品の腐敗を防いだり、殺菌作用によって食中毒を防ぐ役目、香り豊かで食欲増進作用や料理に風味を添え、彩りを加えます。そのほか、薬味の多くは、免疫力をアップさせたり、血行促進、疲労回復、滋養強壮の効能があることが知られています。薬味効果で暑さで疲れた体を整えましょう。


代表的な薬味

しょうが

旬は新しょうがが6月から8月。しめらせた新聞紙に包んで常温で保存。すりおろしたものは冷凍保存も可能です。

みょうが

6月から10月が美味しい時期。しめらせたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫の野菜室で保存。そのまま冷凍保存も可能です。

しそ

青しそは7月から10月、赤しそは6月から8月が旬。キッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で2から3日ほど保存可能です。

ねぎ

11月から2月が美味しい時期。新聞紙に包んで冷暗所で保存します。



しょうが

中国では紀元前500年頃から薬用として使われていた 生姜は、 「あらゆる病気を防ぐ」とも言われ、現在 でも漢方薬の約7割に使われています。生姜には、 体温を高めて免疫力を上げる効果、消化吸収の促進、 殺菌作用、解熱作用、吐き気止め、発汗作用、血行促進作用、 咳止め作用、冷え性改善作用などがあることが知られています。
  1. 千切りは皮をむき、繊維にそって薄切りにしたものをずらして重ね、端から細く切ります。
  2. 擦りおろしの場合は筋に対して垂直にすりおろす。





みょうが

みょうがは、花穂の開花前のものを食しますが、茎の部分を日光に当てずに栽培した「みょうがたけ」も薬味としてよく使われます。効能として、胃の働きを活発にして消化を促進する作用、血行促進作用、口内炎改善作用、夏風邪ののどの痛み緩和作用、結膜炎改善作用、肩こり・腰痛・神経痛・リウマチなどの痛み軽減作用、更年期障害・生理痛の軽減作用などがあります。
  1. 千切りは根元を少し切り落としてから縦半分に切り、切り口をまな板につけて、繊維にそって切ります。
  2. 小口切りも同様に根元を少し切り落としてから、端からできるだけ細い小口切りにし
  3. 箸でほぐします。



しそ

青しそは、新鮮な葉を生のまま使用します。鮮やかな緑色と、爽やかな香りが食欲を増進させ、殺菌作用や防腐作用もあるため、刺身などの生ものにもよく添えられます。 また、青しそには、アレルギー症状の抑制、動脈硬化予防、血液浄化作用、アンチエイジング作用、利尿・発汗作用、解熱作用、抗ガン作用などがあることも知られています。
  1. 千切りは茎を切り落として、半分に切って巻くように丸めて端から細かく切ります。



ねぎ

中国では紀元前から栽培されていて、日本には奈良時代に渡来したと言われています。古くから薬用野菜として利用され、白い部分にはビタミンCが多く、緑の部分はカロテン、カルシウム、ビタミンKなどが豊富です。香り成分のアリシンはビタミンB1の吸収を助け、血行促進、疲労回復、殺菌などの効果があります。
  1. 小口切りは2~3本を用意し、根元を切り落とします。それから長さを2~3等分にして、重ねてまとめて細く刻みます。
  2. 細切りは4~5cmの輪切りにして、繊維にそって包丁を浅く入れ、白い部分のみを取り出して、繊維に沿って若干ななめに切ります。
  3. みじん切りは繊維に沿って包丁で切れ目を入れ、端から細かく切ります。





薬味料理に便利なアイテムをご紹介

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